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狐狸庵先生

10年前の今日、狐狸庵先生こと作家:遠藤周作さんが旅立たれました。

思い出すのは昔、違いのわかる男:ネスカフェのコマーシャルに出ておられ、コーヒーを美味しそうに飲んでおられる姿が、今でも目に浮かびます。たしか、煙草も燻らせておられたと思いますが・・・。カトリック教徒のはずなんですが、コーヒーも煙草もいいのかな・・・?

曲名はわかりませんが、このコマーシャルのBGMに使われていた曲が、ギターでとっても素敵なイントロだったのを記憶しております。どなたかこの曲名わかりませんか?

もちろん作品もしっかり読みました。「沈黙」「海と毒薬」「キリストの誕生」「イエスの生涯」「父親」「スキャンダル」 「深い河」 「死海のほとり」など、やはりキリスト教をテーマにしたものが多かったです。

その中でも今でも感激したあの瞬間が思い出せるのが、「沈黙」
江戸時代に多くの日本人キリスト信徒が迫害される。その拷問の凄さは、口では言い表わせれないほど、酷いものだったらしいです。宣教師は、こんなに酷い事になっているのに、何故神は沈黙されているのかという大きな疑問を抱えることになり、もしかしたら神は存在しないのではないかと思い始めるのです。

踏み絵を踏んで棄教を迫られるのですが、ここが凄かった。そのとき踏み絵のイエスが彼に語りかける。
「踏むがいい。私はお前たちに踏まれるため、この世に生れ、お前たちの痛さを分つため十字架を背負ったのだ」
これぞ”愛”。こんな深い愛を感じられたら、すべてを捧げる事ができるかもしれない。
神は沈黙していたのではなく、共に苦しんでいたのである。

遠藤周作さんは、奇跡を行うイエスではなく、共に苦しんでくれるイエスにこそ”神”を見出したのかもしれない。

ルシはキリスト教徒ではありませんが、影響を受けて、旧・新約聖書は、すべて読破。この世にも違った意味で「踏み絵」が存在していますが、生きるために何回も踏みつけてしまった事も・・・。でも精一杯、生きてゆきたい!
Commented by MORIT at 2006-10-03 14:28 x
ルシさん こんにちは

 はじめまして、MORITと申します。YAMAHAのプレ王のページからここへやってきました。
狐狸庵先生は、私も好きな作者です。信仰への素朴な疑問をなげかけている市井に共感を感じます。
 私は、結婚式は神道で、お葬式は仏教で、というスタイルで、ほとんど無宗教にちかいのですが、狐狸庵先生の宗教観は、共感をおぼえます。
Commented by MORIT at 2006-10-03 14:31 x
スイマセン。市井→姿勢 でした。
Commented by ルシ at 2006-10-03 21:46 x
MORITさん、はじめまして!お~プレ王からですか、いらっしゃい!
日本人ほどたくさんの宗教を持っている国はないでしょうね。それも意識しないで!(それは宗教と言えないかも)
僕も流れるままに、クリスマスやって、厄のお払いやって、家は浄土宗で・・・。一番信じているのは、鰯の頭だったりして(笑)
しかし、狐狸庵先生の作品を読む度に、真剣に生きることを考えさせられ、自分は一人では無い事を感じさせてくれます。
MORITさん、また遊びに来てください。ありがとうございました。
by fazhiko | 2006-09-29 23:35 | ルシの心眼 | Comments(3)

活動:富山県を中心に演奏活動「楽屋姫」のギター担当♪その他、QJ、Kiyo、など、いろんなアーティストと一緒に演奏しています♪


by fazhiko